スポーツフードスペシャリストの斉藤です!
『細マッチョになるためには徹底的に油は使わない!!』
僕も減量中に、油をほぼ使わずに、ササミを蒸してばっかりいた時期がありました(笑)
ですが、今振り返ってみると、あまりにも脂質を摂らな過ぎて効率悪かったな…と反省しています。
というのも、脂質は悪者にされがちな栄養素ですが、『3大栄養素』と言われるくらいですから、必ず摂るべき栄養素なのです。
脂質をちょっと摂取したからって、直接脂肪に繋がるわけではなく、脂質を摂らないと様々なデメリットがあるのです。
脂質を理解して、上手く付き合っていけば、健康的にボディメイクすることができますよ!
トゥリナボル
ここでは、脂質が必要な理由と、目標摂取量、おすすめの油まで解説していきます。
あなた自身が摂るべきカロリーやPFCバランス数値(タンパク質、脂質、炭水化物)の自動計算もできますので、ぜひご活用ください。
脂質を摂取すると太る?
筋トレをして、特に減量(ダイエット)する時に、油などを徹底的に排除する人がいますが、排除してしまうのは逆効果です。
太ってしまうのは、単純に消費カロリーより摂取カロリーが多いからです。しっかりとカロリー計算をしていれば、太ることはありません。
カロリーオーバーする理由は、脂質だけでなく、糖質や他の添加物が入っているジュースなどの可能性があります。
むしろ、脂質を摂らないことで、筋トレやダイエットの効率を落としているのです。
脂質は、『3大栄養素』と言われるだけあって、摂るべき理由があります。
それでは次に、筋トレに脂質が必要な理由を3つ解説していきますね。
筋トレに脂質が必要な3つの理由
①満腹感を保つ
脂質は、「1g=9kcal」で、タンパク質・糖質(1g=4kcal)に比べて、倍以上のエネルギー量を持つ栄養素。なので、1グラムに対するエネルギー密度が濃く、食事への満足感を与えてくれます。
脂が乗った魚やお肉を食べると、満足感がありますよね。あの満足感は、脂質のおかげなのです
エネルギー密度が高いということは、少ない量でも高エネルギーになるため満腹感を感じやすくなります。
減量中で1番辛いのは、空腹感ですよね。ですが、減量中の食事制限をしている時も、脂質を適度に摂れば空腹感は感じません。逆に、脂質を摂らないで、空腹に耐えられなくなって糖質を食べてしまったりすることで、減量に失敗してしまうのです。
逆に、増量中でも、糖質とタンパク質だけで必要なカロリーを摂るってかなりキツイ…。そういう時に、しっかりと脂質を摂れば、胃が小さくて無理食べられなくても、エネルギーを増やすことができます。
したがって、減量中も増量中も、適度に脂質を摂取することで、筋トレやダイエットの効率を高めることができるのです。
②テストステロンを増やす
脂質をしっかり摂取することで、男性ホルモンの一種である『テストステロン』を増やす効果があります。なぜなら、テストステロンは脂質から作られるからです。
テストステロンは、筋肉の成長を助ける効果があって、テストステロンを増やすことで筋トレの効率を上げることができます。
1997年にvolekらが行った研究では、『脂肪酸と筋トレ前のテストステロン濃度は比例する』という研究結果が出ました。
つまり、脂質を摂らないと、テストステロンの分泌も少なくなるということです。
また、テストステロンは、『幸せホルモン』と言われるドーパミンの分泌を促進する効果があるため、モチベーションを上げてくれます。僕も、減量期にやる気が全然でなかった時がありますが、もしかしたら脂質を摂らなかったことが原因かも…。
③ビタミンの吸収率を高める
さらに、脂質は、脂溶性ビタミンの吸収率を高める効果もあります。
野菜に多く含まれるビタミンは全部で13種類ありますが、その中でも水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンに分けれます。水溶性は水によく溶ける性質があるのですが、脂溶性は名前の通り油によく溶ける性質があるのです。
よくオシャレなレストランとかにいくと、サラダにオリーブオイル等がかかってますよね。あれはただオシャレなだけでなく、ビタミンの吸収率を高めるという効果もあるのです。
主な脂溶性ビタミンは、以下の4つがあります。
- ビタミンA:肌や粘膜の健康維持
- ビタミンD:カルシウムやリンの吸収促進
- ビタミンE:血行の流れを促進し、細胞の老化防止
- ビタミンK:止血、骨の健康維持
筋トレをするということは、健康や外見を良くしたいという想いがあるはずです。
となると、特にビタミンAとビタミンDは重要です。
ビタミンAが不足すると皮膚の乾燥を招きますし、ビタミンDやビタミンKが不足すると骨が弱くなる可能性があります。
せっかく筋トレをしても、肌がカサカサだったり、すぐに骨折したりしたらダサいですよね…笑
ですので、野菜と一緒に質の良い油を摂取して、効率よくビタミンを吸収していきましょう。
脂質の目標摂取量は?
では、脂質はどれくらい摂取すれば良いんでしょうか?
脂質の1日の摂取量は、1日の摂取カロリーの20%を目安に摂取するようにしてください。
2,000(kcal)×20%÷9(kcal)=44(g)
※脂質は、1g=9kcal
オリーブオイルが小さじ4g、大さじ12gですので、意外と意識しないと44gは摂取できないですよね。
従って、自分が脂質をどれくらい摂取しているのか記録しておくと良いですよ!そうすれば、毎日の摂取量のだいたいが把握できますので。
しかし、脂質の中でも良質な脂質と悪い脂質があって、むやみに油を摂取すれば良いわけではありません。
次に、摂りたい良質な脂質とおすすめの油について紹介しますね。
良質な脂質とは?
①オメガ3脂肪酸
オメガ3脂肪酸とは、α-リノレン酸、DHA、EPAの総称のこと。
α-リノレン酸は、体内では作ることができない必須脂肪酸で、体内に入った後に代謝されて、DHAやEPAに変化します。
DHAやEPAは、よくCMでもやっていますし、青魚に含まれるものとして有名ですよね。
オメガ3脂肪酸は、血液をサラサラにする効果があり、代謝をアップさせる効果があります。
また、最近の研究では、タンパク質の筋肉合成や筋トレパフォーマンスアップさせる効果もあるとされています。(参考:進化系!筋肉男子の栄養学)
オメガ3脂肪酸によって細胞が活性化して、筋細胞も活性化するために、パフォーマンスがアップしているのです。
青魚はタンパク質も多く含まれていますし、オメガ3脂肪酸も摂取できるので、一石二鳥でおすすめですよ!
オメガ3脂肪酸を含む食材
- 青魚(鮭、サバ、サンマ、アジ、イワシ、カツオ、マグロなど)
- アマニ油
- エゴマ油
- クルミ
- 栗
筋トレの減量中では、『フィッシュオイル』というオメガ3脂肪酸が配合されたサプリメントを摂ったりします。減量中は脂質の抑えることがポイントですが、脂質の摂らな過ぎも問題です。
魚はそれぞれ脂質が違うのでコントロールしにくいですが、フィッシュオイルサプリメントなら脂質のコントロールがしやすいのでおすすめですよ。
②オレイン酸
オレイン酸は、オリーブオイルなどの植物油に含まれる脂肪酸。
動脈硬化の原因となってしまう「悪玉コレステロール」を減らしたり、生活習慣病を予防する効果があります。
オリーブオイルやナッツ類に含まれていて、他の脂質よりも手軽に摂取できるため、最低限摂っておきたい脂質です。
もしサラダ油などを使っていたら、オリーブオイルに変えていきましょう。
オレイン酸を含む食材
- オリーブオイル
- アボカド
- ナッツ類
- べに花油
- なたね油
③共役リノール酸
共役リノール酸(きょうやく、CLA)も、体内では作ることができない必須脂肪酸の1つ。
リノール酸から出来たものですが、効果が全く違います。
共役リノール酸は、牛などの反芻動物から発見されたもので、『脂肪燃焼効果』がある脂肪酸です。
さらに、共役リノール酸は、栄養を筋肉に届ける効果もあるため、『脂肪を筋肉に変える効果がある!』とアメリカでは言われていて、サプリメントがかなり人気があります。
ただ、共役リノール酸はサプリ以外だとなかなか摂取することができません。なので、共役リノール酸を摂取したい時はサプリメントから摂取するようにしましょう。
ゴールドジムなどからサプリメントも出ていますよ!
良質な脂質と良くない脂質一覧
逆に、良くない脂質もあります。飽和脂肪酸やトランス脂肪酸、リノール酸が良くないとか言われていますが、正直よくわからないですよね(笑)
ですので、摂った方が良い脂質と意識して摂るべきではない脂質を、表でまとめておきますので、確認しておいてください。
◎(摂った方が良い脂質) | 亜麻仁油 |
えごま油 | |
青魚 | |
ナッツ類 | |
共役リノール酸 | |
〇(最低限摂るべき脂質) | オリーブオイル |
アボカド | |
肉類 | |
卵 | |
乳製品 | |
×(なるべく摂りたくない脂質) | バター |
生クリーム | |
菓子パン | |
マーガリン | |
サラダ油 | |
揚げ物 | |
お菓子 |
炭水化物もしっかり管理しよう!
脂質の管理も重要ですが、炭水化物(糖質)の管理も重要です!
糖質制限ダイエットが流行っていますが、糖質を全く摂らないのは長期的な視点で見ると良いとは言えません。
炭水化物は貴重なエネルギー源ですので、減量・ダイエット中でもある程度は炭水化物を食べないと、筋トレのエネルギーはもちろん、日常生活でもボーっとしたりと影響が出てしまいます。
また、炭水化物はタンパク質を筋肉に届ける役割もあるので、めちゃくちゃ重要な栄養素なのです。
以下の記事で、炭水化物の目標摂取量やおすすめの食材などについて解説してますので、参考にしてみてください。
⇒筋トレに炭水化物は必要?目標摂取量とおすすめ食材4選を紹介!
さいごに
脂質は、うまく付き合っていけば、筋トレを効率的にしてくれます。
ナッツ類は、手軽に摂取できますし間食代わりにもなるので、常に常備しておくと良いですよ。
筋トレに有効な間食については、以下でまとめてますので参考にしてみて下さい。
⇒筋トレ時のおすすめ間食12選!コンビニでも買える高たんぱく食材は?
炭水化物・タンパク質・脂質の3大栄養素にはそれぞれの役割があって、どれも重要です。決してタンパク質だけにこだわらないようにしましょう。
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