肉体改造中のパワーハッカー斉藤です!
「筋トレを毎日やるのは逆効果!!」
ということを聞いたことありませんか?
筋トレを毎日やるのが逆効果と言われる理由は、筋肉が成長するメカニズムである「超回復」という理論から来ています。筋トレで筋肉を一度壊し、成長させるために、期間をあけないといけないので、筋トレを毎日するのは逆効果と言われるんですね。
ですが、期間が曖昧なため「超回復理論は嘘なんじゃないか!?」と言われることもあります。
今回は、そんな超回復理論を図解入りでわかりやすく解説してみました!嘘かどうかについても解説しているので、図のイメージを頭に入れて、読んでみて下さい。
超回復とは
超回復とは、筋トレなどの激しい刺激によって破壊された筋肉(筋繊維)が必要な休養と栄養を得ることにより、以前の力を超えて回復することです。
一回や二回の筋トレで、目に見えて筋肉が肥大するわけではありませんが、筋トレのたびにわずかな超回復が起き、それを積み重ねることによって筋肉が肥大していきます。
図として見てもらった方がわかりやすいので、まずは以下の図を見てみて下さい。
上記の図のように、筋損傷を起こして、回復する過程で筋肉が成長します。
この超回復のメカニズムと筋肥大は密接に関与しているため、筋肉を肥大させることを目的とした筋トレを行う場合は、超回復がどのように起きるかを正確に理解し、トレーニングに反映させることが成功の鍵を握ります。
超回復の効果
筋トレをすると筋肉は疲労しますが、超回復によって徐々に回復していき、筋肥大します。この「筋肥大」とは、筋肉が筋トレによる強いストレスを受け続けると、それに抵抗しようとすることで起こります。
生物は常に新しい環境に適応するために成長していかなければいけませんが、筋肉も例外ではなく、今までにないストレスを受けると、それに抵抗しようとして太くなっていくということです。
ではなぜ、筋肉は太くなろうとするかというと、筋肉のパワーは筋肉の断面積に比例するためです。筋肥大によって断面積を大きくしてパワーアップし、強い刺激に対応していこうとするのです。
超回復の期間
超回復は数分や数時間で完結するといったものではなく、筋肉が回復するまで時間をかけて休ませる必要があります。
具体的には、まず、筋トレの刺激によって筋肉は一旦破壊されます。その後時間をかけて徐々に回復に向かいきますが、この過程ではたんぱく質の合成レベルが高くなり、食事からとったアミノ酸から新しいたんぱく質が合成されることで、破壊された筋肉が修復されていきます。それは48~72時間続き、その間に超回復が起こると考えられています。
体の状態や筋トレの強度などによって、超回復に必要な期間は個人差は生まれますが、基本的にはトレーニング後2,3日かけて起きると考えましょう。
超回復のための2つの必須条件
超回復は、筋トレをして筋肉に刺激を与えていれば起こるというものではありません。
超回復を成功させるには必要なものが大きく二つあり、これらを欠かさずに、超回復させることが重要です。
①筋肉の休養
超回復において、筋肉の休養は不可欠です。
超回復は、筋トレの後、「筋トレによる筋肉の破壊(消費)⇒回復⇒超回復」という順を辿って起こるため、十分な休養をとらず、パフォーマンスの下がっている回復期に同じ部位を激しくトレーニングしても、筋肥大効果は期待できず、逆効果になることもあります。
筋肉を休ませるにはまず、基本的には同じ部位の筋トレを毎日連続して行わないことが重要です。
重いウエイトで負荷を加える筋トレをする場合、「毎日スクワット」「3日連続、ベンチプレス・・」というようなやり方はしないようにしましょう。
また、睡眠も十分にとることも大事なポイントです。時に、成長ホルモンの分泌が高まる22時〜2時の間の睡眠は効果的だと言われているため、この間の睡眠時間をできる限り確保できるようにしましょう。
②筋肉の材料となる栄養
超回復を成功させるために、休養と同じぐらい重要なものは「栄養の摂取」です。
筋肉を修復し、より成長させるためには、その材料が必要不可欠で、僕たちは食事から筋肉の材料を摂取する必要があります。よく、アスリートやボディビルダーが「食べることもトレーニング」というような言葉を口にしているのがこのためで、特に筋肉の材料となるたんぱく質を欠かさずにとる必要があります。
たんぱく質は様々な食品からとることができ、「植物性たんぱく質」と「動物性たんぱく質」の2種類がありますが、超回復や筋肥大において特に良いとされているのが、肉や魚、卵などの動物性たんぱく質です。
動物性たんぱく質は、植物性たんぱく質に比べてアミノ酸のバランスが良いため、筋肉の材料として有効だと言われています。
オーバーワークとは
オーバーワーク(オーバートレーニング)とは、筋トレによる筋肉の疲労に体の回復がついていけず、パフォーマンスが低下することを言います。
図で表すと、以下のようなイメージです。
筋肉痛のようにどこか一部の筋肉が激しく痛むというものではなく、全身の倦怠感や疲労が抜けないというのが特徴です。超回復がする前に筋トレをすることで、筋肉がうまく成長しません。
超回復は筋肉の疲労を回復させることによって起こるため、オーバーワークの状態では、超回復を起こすことはできず、筋肉の成長は期待できません。
オーバーワークは主に、筋トレの頻度や強度が高すぎる場合や休養をうまく取れていない場合、この他、精神的な疲労が重なることなどによって起こります。
以下のような症状がある場合、オーバーワークが考えられます。
- 筋トレ中に明らかに力が出ない
- 全身の疲労感が抜けない
- 寝起きが悪い、寝ても疲れている
- 食欲がない
- イライラ、怒りっぽいく、精神的に不安定
超回復を筋トレに活用するには
超回復は筋肥大に密接に結びついているため、超回復のメカニズムをイメージして、スケジュールを考えることが重要です。
超回復は先述の通り、基本的に48~72時間かけて起こるため、その間は同じ部位の筋トレを避けるようにしましょう。
よく、「筋トレは毎日やるのは逆効果」「筋トレは週2~3回が効果的」と言われるのもそのためで、これら理にかなっているとも言えます。
以下の例のようにスケジュールを組むようにしてください。
◆週2〜3回筋トレをする場合
週2〜3回筋トレをする場合で、超回復を成功させて効率よく筋肥大させるには、月曜と木曜、火曜と金曜などというように筋トレの間隔を開けるようにしましょう。
間隔を開ければ、同じ部位の筋トレを行っても問題なく、週2〜3回という頻度で筋肉を刺激することができます。
◆週3日以上筋トレをする場合
週3日以上筋トレをする場合、同じ部位を連続して行わないようにスケジュールを組みましょう。
週3日同じ種目をするのではなく「上半身の日」「下半身の日」といったように分割(スプリット・ルーティン)にして行い、超回復のタイミングで次のトレーニングをするようにします。
超回復理論は嘘!?
超回復理論は、回復期間が48~72時間という曖昧な時間なので、「超回復理論は嘘なんじゃないか?」という議論はよく起こります。
確かに、超回復の時間に関しては、人によっても違いますし、ハッキリとは言えません。ですが、先ほどの図のように、トレーニング後に筋損傷が起こることで、回復しながら成長していく過程は間違いありません。
つまり、トレーニングだけが重要なのではなくて、「休養」と「栄養」も大切だということです。
筋損傷が起きて、回復して成長しようとしているのに、筋肉の材料になる「タンパク質」がなかったら、筋肉は成長しないですよね。なので、トレーニング以外の日でも、プロテインなどでタンパク質を補給することは大切なのです。
僕も、大学の時にジムに通っていた時期がありましたが、その時はひたすら筋トレすれば筋肉が付くものだと思い込んでいました。ですが、必要なたんぱく質を摂ってなかったため、筋トレしても体脂肪が落ちるだけで、体が大きくなることはありませんでした。
筋トレ初心者は、頑張って毎日筋トレしたり、休養や栄養を軽視しがちですが、超回復のイメージを頭に入れて、しっかり休養と栄養を摂ることを意識しましょう。
さいごに
筋トレの目的は様々ですが、筋肥大をさせて筋肉を発達させることが目的の場合は特に、超回復のメカニズムを無視することはできません。
ただやみくもに激しい筋トレをして筋肉を追い込むのではなく、体と筋肉のメカニズムを理解し、正しく行うことが効率的です。
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